川村奈美子
クラシックピアニスト。(ピアクラポップ®️を考案し演奏)
6才からピアノを始め、10才で韓国の演奏会に、12才でアメリカTV演奏出演する など早くから演奏活動を始める。以後、18才までに協奏曲の 夕べで新星日響(現東フィル)と共演、 オーストリアザルツブルグ国際サマーアカデミー選抜修了演奏会等に出演する。
洗足学園大学ピアノ科と同大学マックス・エッガー教授マスターコース在学中及び卒業後は、 新進ピアニストの夕べ、推薦コンサートをはじめ、神奈川県テラノホールこけら落とし等の 数多くのコンサートに出演して好評を得る。またCDソロアルバム"音の詩集"をリリースした。
海外では、ルーマニアにてジョイントリサイタル及び国際音楽祭"協奏曲の夕べ"にて 国立オーケストラと共演。チェコにおいて国立オーケストラと 協奏曲演奏及びレコーディング。
2001年には、中国でのレコーディングに招待され(2002年2月CDリリース)、 2002年3月には中国のオーケストラと協奏曲を演奏。
上海の春国際音楽祭にて上海交響楽団と共演
2003年には中国の代表的作曲家である桑桐氏、陳銘志氏、黄尚氏より作品の 世界初演を許諾され、東京において3氏作品の世界初演演奏会を開く。 この演奏会は上海東方電視台によりTV放映された。
また2003年7月から8月にかけて北京、南京、西安の中国各都市にてリサイタルを 行い好評を得、2004年7月夏の音楽祭に招待された。2004年5月には上海の 春国際音楽祭にて上海交響楽団と共演。
2008年度 国際芸術文化賞を受賞
川村奈美子の国内外での活動が評価され、国際的な文化活動に貢献した芸術家に 贈られる「国際芸術文化賞」が、日本文化振興会より授与されました。
2010年2月25日、東京日比谷の帝国ホテル孔雀南の間において、受賞パーティーが 催されました。
《レコーディング活動》
レコーディングでは、2003年に桑桐氏、陳銘志氏、黄尚氏の世界初演の曲を 収めたソロアルバム「随想曲(Caprice)」を上海声像出版社より、チェロと デュオのCDを上海音楽出版社よりリリースするなど、現在まで8枚のCDを リリースしている。
「彼女の演奏は、柔らかさと歯切れの良さ、そしてエレガントでセンスの 良い音楽表現を持ち味にしており、清々しい音楽的感性を感じさせる。」 (CDジャーナル誌)
佐藤道子、笹部陽子、マックス・エッガーの各氏に師事。
2017年 LIVE INFORMATION
05月 ホテル雅叙園東京
06月11日 クラシック&ピアクラポップ®️サロンコンサート 六本木
09月23日 九州演奏会
10月29日 武蔵野市民文化会館演奏会
12月15日 汐留ベヒシュタインサロン クリスマスコンサート
他
Official Web Site
サンキュー・フォー・ザ・ミュージック
2014.10.22release
XQDN-1063 ¥2,778+税
原曲を尊重しながら、全ての編曲を川村奈美子が手掛けたクラシックアレンジメントによるイージーリスニング集。映画音楽とミュージカルナンバーからなる、力強く、繊細で上品なピアノソロ作品。
【CD】
I. コパカバーナ (コパカバーナより)
Copacabana (At The Copa)
II. エターナリー (ライムライトより)
Eternally
III.シンドラーのリスト (シンドラーのリストより)
Shindler’s List
IV. メモリー (キャッツより)
Memory
V. 私のお気に入り (サウンド・オヴ・ミュージックより)
My Favorite Things
VI. サンキュー・フォー・ザ・ミュージック
(マンマ・ミーア!より)
Thank You For The MusicVII. 星に願いを (ピノキオより)
When You Wish Upon a Star
VIII. ムーン・リバー (ティファニーで朝食をより)
Moon River
IX. 愛はきらめきの中に
(サタデー・ナイト・フィーバーより)
How Deep Is Your Love
X. スイート・メモリー
(ペンギンズ・メモリー幸福物語より)
Sweet Memories
XI. アイ・ガット・リズム (クレージー・フォー・ユーより)
I Got Rhythm
XII. めぐる季節 / 海の見える街(魔女の宅急便より)
コパカバーナ Copacabana (At The Copa)
1978年に大ヒットしたバリー・マニロウの楽曲であり、ラテン・ダンスの明るく軽快な曲風を特徴としている。ナイトクラブを舞台に、ローラ、トニー、リコの三人をめぐる物語がワイルドなサスペンスドラマ仕立てに歌われている。この曲のモデルとなったナイトクラブは、ニューヨーク市の“コパカバーナ”。この歌を基にして作られたTVミュージカル(1985年公開)にバリー・マニロウがトニー役で出演し、以後、キャストを変えて世界各地の舞台で公演された。
エターナリー Eternally
喜劇王チャップリンのヒット作「ライムライト」(1952年公開)のテーマ曲で、自身の作曲。チャップリンと言えば、山高帽、ドタ靴、ステッキ、アンバランスな上着とズボン、アヒル歩き、ちょびひげ、はにかんで微笑む姿などが目に浮かぶ。チャップリンは、ユーモアと風刺、豊かさと貧しさ、喜びと怒り、笑いと涙、温かさと厳しさ等々の人間の感情を対峙させた哲学的な作風を確立させたことにより、喜劇王の異名を不動のものにした。映画「ライムライト」は落ちぶれた道化師と才能あふれるバレリーナの恋物語。劇中で流れる、もの悲しさの中に温かさの感じられるメロディーは記憶に刻まれる音楽である。
シンドラーのリスト Shindler’s List
スティーブン・スピルバーグ監督のアメリカ映画「シンドラーのリスト」(1993年公開)のテーマ曲。第二次世界大戦時、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害に立ち向かったドイツ人実業家オスカー・シンドラーの実話に基づいたドキュメンタリータッチの作品である。シンドラーはお金儲けの事しか頭になかったが、冷酷な少尉による残虐な殺戮の繰り返しに賛同できなくなる。そして彼は、一人でも多くの虐殺の危機迫るユダヤ人を救うためにリストを作成し、彼らがアウシュビッツ収容所へ送られる事を阻止すべく尽力したのである。ジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲は、悲しみと絶望がひしひしと伝わってくるメロディーが感慨深い。
メモリー Memory
ノーベル文学賞を受賞した詩人で劇作家のT・Sエリオットにより1939年に出版された子供向けの詩集を基にアンドリュー・ロイド・ウェッバーがミュージカル「キャッツ」を誕生させた。キャッツは、1981年のロンドン初演以来、各地でロングランの記録を残している。その中の1曲がグリザベラの歌うメモリーだが、この詩は原作であるエリオットの詩集には入っていない。エリオットはこの詩を途中まで書いたが完成させなかったからである。アンドリュー・ロイド・ウェッバーが、この未完の詩と別の詩を組み合わせて作ったのがメモリーの詩である。都会のゴミ捨て場で年に一度開催される舞踏会に、天上へ召され永遠の命を授けられる特別な一匹の猫を選ぶために野良猫たちが集まってくる。みんなからさげすまれ疎まれているグリザベラは、グリザベラ以外の猫を特別な一匹として選ぶ事を望んでいる猫たちの輪に入れない。そんな誰からも相手にされないグリザベラは天に召される事を望み、長老猫の前で、ゆるぎない厳かな精神を心の底から歌う。メモリーの旋律は、グリザベラの心情を反映し、強くもあり切なくもある。
私のお気に入り My Favorite Things
1959年~1973年ブロードウェイ上演のミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」のナンバー。ブロードウェイ初演の後、1965年に映画化され大ヒットとなった。舞台は第二次世界大戦が始まるころのオーストリア。7人の個性豊かな子供のいるトラップ大佐の家に住込みの家庭教師として派遣された修道女マリアと一家の人間味溢れる触れ合いが、実話に基づいて描かれている。幸福感の溢れる曲風により人気が高い。
サンキュー・フォー・ザ・ミュージック Thank You For The Music
全編をアバの名曲で構成し、2001年から現在もブロードウェイで上演されているミュージカル「マンマ・ミーア!」
でも歌われ、アバの代名詞とも言われている楽曲。オリジナルの舞台初演はロンドンで1999年に上演され大好評だった。また、2008年には豪華キャストを迎えて映画化され、こちらも大ヒットとなった。
星に願いを When You Wish Upon a Star
1940年公開、ウォルト・ディズニーの長編アニメーション映画「ピノキオ」の主題歌。時計職人であるゼペットが作ったピノキオという人形の冒険物語であるが、人間の良心についても触れられている作品。この主題歌は、ピノキオの監視役に任命されたコオロギのジムニー・クリケットが歌っており、壮大に広がる星空のイメージとロマンチックな甘美さが見事に溶け込んでいる曲である。
ムーン・リバー Moon River
1961年オードリー・ヘップバーンの主演映画「ティファニーで朝食を」の主題歌。ヘンリー・マンシーニ作曲のゆったりとしたメロディーを、劇中でオードリー・ヘップバーンが吹き替えなしに淡々と上品に歌っている。映画の完成試写会後に映画会社の上層部から歌のシーンをカットする案も出されたようだが、ヘップバーンが「カットはさせません」と怒った事により残されたと語り継がれている。
愛はきらめきの中に How Deep Is Your Love
1977年の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」の楽曲。この映画のヒットにより日本にもディスコブームが到来し、
「フィーバー」という流行語が生まれ、主演のジョン・トラボルタが右手で天を指すキメポーズも有名になった。舞台版の初演は1998年にロンドンで上演され、ブロードウェイは1999年~2000年。ビージーズとして活動していた三人兄弟は、この映画の作曲と歌を担当した事により大ブレイクを果たし空前のヒット曲となった。
スイート・メモリー Sweet Memories
1983年に松田聖子のカップリング曲としてリリースされたヒット曲。その後、ペンギンのアニメーションでサントリーCANビールの物語風CMソングとして使用されてから再び注目を集め、1985年に「ペンギンズ・メモリー幸福物語」というアニメーション映画も公開された。2010年には、サントリー缶コーヒーのCMとしてオンエアされた名曲中の名曲。
アイ・ガット・リズム I Got Rhythm
ガーシュイン作曲の「ガール・クレイジー」「巴里のアメリカ人」で使用されたメロディーや物語を基に、舞台設定を1930年代のニューヨークへと移し、1992年に「クレイジー・フォー・ユー」というタップダンス・コメディーミュージカルが発表された。アイ・ガット・リズムは、クレイジー・フォー・ユーにおける最大のダンス場面の曲であり、軽快なリズムと響きは、聴く人に幸福感をもたらす。
めぐる季節 / 海の見える街
角野栄子原作、宮崎駿監督、スタジオジブリによる日本の長編アニメーション映画「魔女の宅急便」(1989年公開)の久石譲の作品。魔女の家系のキキが立派な魔女になる為の修行に出るお話。純粋でひたむきだが、少々おてんばな主人公の性格も感じられる、可愛らしくて魅力的な曲である。
川村 奈美子
オール・リスト
2013.01.23release
CADE-0004 ¥2,857+税
リストの音楽と人間性に衝撃を受けて以来、彼に深く傾倒してきたピアニスト・川村奈美子が多彩な音色で奏でる。超難曲が表情豊かな演奏とティートックレコーズの高品質録音で収録された極上の一枚がここに完成
【CD】
1.Aus Années de pèlerinage,Deuxième année :Italie Nr.5
Sonetto 104 del Petrarca S.161 / 巡礼の年 第2年 「イタリア」より 第5番 ペトラルカのソネット 第104番
2.Aus Liebesträume Notturno Nr.3 S.541 / 愛の夢 三つの夜想曲 第3番
3.Aus Années de pèlerinage : Troisième année Nr.4
Les jeux d’eaux à la Villa d’Este S.163 / 巡礼の年 第3年より 第4番 エステ荘の噴水
4.Aus Grandes études de Paganini NR.3
LA CAMPANELLA S.141 / パガニーニによる大練習曲より 第3番 ラ・カンパネッラ
5.Ungarische Rhapsodie Nr.2 S.244 / ハンガリー狂詩曲 第2番
6.Valse de Bravoure S.214/ ヴァルス・ドゥ・ブラヴーラ
7.Mephisto-Walzer Nr.1 S.514 Episode aus Lenau’s “Faust”: Der Tanz in der Dorfschenke
/メフィストワルツ 第1番 レーナウの“ファウスト”による2つのエピソードより第2曲:村の居酒屋での踊り
8.Carrousel de Madame P-N S.214a / P-N夫人の回転木馬
小学校5年生の時に初めてリストを聴いた川村奈美子は、以来、多くのリストの作品に触れ、その魅力に没頭していった。彼を貫く哲学=深い人類愛とその緻密で大胆な楽曲は、年月を経るにつれますます光り輝いて来たと言う。そして今回、調律師・田中英資氏にティートックレコーズ・金野貴明代表を紹介され、彼のクリアーで重厚な音色を持つベヒシュタインと隅々までこだわり抜いたスタジオに出会ったことがきっかけで、想い焦がれたリストだけのアルバムを制作する決意をした。そして、彼女の集大成と言えるこのアルバムは全世界のリストファンそして音楽愛好家への愛のメッセージとなっている。
アルバムに寄せて…川村奈美子
私が初めてリストの作品を聴いて感動したのは、小学5年生の時でした。その日以来、多くのリストの作品に触れ、練習に没頭していく中で、「オールリスト」のアルバムを制作することが、私の夢となりました。とてつもなく長い年月が流れ(!?)、調律師の田中英資さんからT-TOCレコードの金野貴明社長をご紹介頂き、2012年5月、茨城の録音スタジオを訪問しました。細部にまでこだわって作られたスタジオには、クリアーな音色のベヒシュタイン社製のピアノが置かれていました。私は、このスタジオで、リストが愛用していたベヒシュタイン社製のピアノを使用して、リストの作品を録音することを希望し、長年の夢の実現に至りました。
ここに、ご協力、ご支援くださいました皆様に心より感謝申し上げます。